永遠に君に幸あれ

第164回芥川賞「推し、燃ゆ」を読んだ。

 

この先軽めのネタバレ含むので了承の上、拝読願いたい。

 

読書が好きなわりに黙読が亀のように遅い私でもすらすらと読むことができた。

ヲタクだからだろうか。

 

1ページ1ページに共感が重なり首が折れそうなくらい頷いた。

 

この世は推しのために生きる人で出来ているのだなと思った。

 

推しが”燃ゆ”シーン、解散(引退)会見のシーン、、

 

重なる人がいた。

 

度々、文○砲を受け、会見を開き、グループを去っていった人。

 

そう、手越祐也だ。

 

どこかぴったり重ねている自分がいて

風のように去っていった、彼がずっと頭にこびりついていた。

 

思い返してみれば、彼が会見をした2020年6月23日、

私は悲しみと怒りと呆れでむしゃくしゃしていた。

 

半泣きで会見を最後まで見た。

少しの希望を持って。

 

でも、彼のNEWSへの未練しか見えなくて、

私の感情に感謝が入る隙間は1mm足りともなかった。

 

 

 

今は、「推し、燃ゆ」を読んだ今なら、ありがとうが言える気がする。

 

この本のなにがそうさせたのかはわからないけど。

 

彼がNEWSとしていてくれた17年間の全てに嘘はないし、

NEWSの歌を引っ張ってくれたのは紛れもなく彼のおかげ。

 

手越くんの上ハモがめちゃくちゃ好きだったし、アドリブのフェイクも大好き。

3人のお兄ちゃんみたいなメンバーに甘える手越くんも、

メンバーとバカ言って笑ってる手越くんも、

眩しいくらいの笑顔で手振ってる手越くんも、

「またデートしような」ってステージに背を向ける手越くんも、

 

私の大好きなNEWSの手越くんだった。

 

NEWSの手越くん、今までありがとう。

 

これからも、私はNEWSだった過去のあなたを見て

笑うし、泣くし、心動かされるのだろう。

 

考えてみれば、有料のHappy LIVE、3人で歌ったクローバーの手越くんパート。

ずっと同じ景色見てきたね

君がいるから幸せ

幾千の悲しみや別れ乗り越えて

永遠に君に幸あれ 

 これは手越くんへのメッセージだったのだろうか。

 

 

”4人のNEWS”が更新されることはもう二度とないのだと思うと、

あっけなく終わっていったけど

秩父宮で流したファンの涙がもったいなくも感じる終わり方だったけど

 

NEWSが終わらないでいてくれたこと、活動を止めないでいてくれた3人に感謝して、

これからも応援しようと決めた。

 

「推し、燃ゆ」は私をそんな気持ちにしてくれた。

逃げていた現実と向き合わせてくれた一冊だった。